大変ご無沙汰しております。津田です。コラムを更新していない間に、とても辛く、苦しい出来事がありました。こんな経験は、もう誰にもしてほしくない……そんなことを思いながら、私自身に起きた体験を綴らせていただきます。

実はこの冬、コラムのプロフィール写真にも登場している愛犬・トイプードルのねおが亡くなりました。まだ5歳だったねお。足の手術を行う際の全身麻酔で、目が覚めませんでした。


手術のために前夜からご飯を我慢させ、朝、元気な状態で「行ってらっしゃい。手術頑張ってね」と見送ったねお。普通に目を覚まし、帰って来てくれると信じていました。本来であれば足が治り、これからさらに暮らしやすい生活が待っているはずだったのに……午後には亡骸となって帰宅しました。まだまだ続いていくはずだったねおとの楽しくて幸せな時間が、突然絶たれてしまいました。


獣医師によると、犬が全身麻酔から目が覚めない確率は、約1/1000だそうです。なぜ、ねおがその確率を引いてしまったのか。受け入れられる死と、受け入れられない死があります。病気や寿命であれば、どこかでまだ覚悟ができていたはずです。事故や事件など、予期せぬ別れは本当に受け入れ難く、言葉になりません。


心の整理なんてつかぬまま、後日、自宅に火葬車を呼んで、ねおを見送りました。火葬時間は約1時間。業者の方に「自宅で待機していてください」と言われましたが、一歩も動く気になれませんでした。普段であれば、寒い日には5分と待たずに家へ入るような人間ですが、ずっと空を見上げていました。いま思えば、煙になっていくねおのそばにいたかったのだと思います。


空は雲に覆われ、雪も降る日でしたが、泣き続けて感覚が麻痺していたのか、寒さを感じませんでした。すると大変不思議なことに、突然雪がやんで、太陽が出てきたのです。信じられないような天候の変化でした。偶然のようで、ねおからの何かのメッセージなのかなと思いました。


真っ黒もこもこで、短い足で一生懸命歩く姿が可愛かったねお。穏やかな性格も可愛くて、いつも私たち家族を癒してくれていました。多頭飼いの我が家ですが、みな唯一無二の存在であり、ねおの代わりはいません。ねおがどれだけ尊い存在だったのかを痛感した別れでした。きっとこのコラムを読んでくださるみなさまには、共感していただけることと思います。

改めて、ねおとわんにゃんハートのコラムや撮影に関われて、本当に良かったです。プロカメラマンに撮ってもらった写真も、大切な思い出になっています。

いま愛犬や愛猫と暮らす人は、どうか一日いちにちを大切に、いつ別れがきても、できる限り悔いのない日々をお過ごしいただきたいです。それがねおを見送った私からの、最大のメッセージです。

私はこれからも犬との共存や生活、飼い方などについて、いろいろな意味で関わっていきたいと考えています。そうすることが、ねおへの供養にも繋がる気がするのです。

ねおに出会えて、幸せでした。ねお、ありがとう!また会える日まで。

パパより


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《わんにゃんハート編集部より》
撮影で一度お会いしたねおちゃんは、小柄でとても可愛い、ぬいぐるみのような男の子でした。きっとまたお会いできると思っていただけに、残念でなりません…。
わんにゃんハートは、ねおちゃんに教えていただいた命の尊さや、日々の幸せな暮らしが当たり前ではないことを、これからも津田社長と発信していけたらと思っております。

ねおちゃん、虹の橋でたくさん駆け回ってね。心からご冥福をお祈りいたします。


【筆者紹介】
津田 芳典(つだ・よしのり)

1980年札幌市生まれ。大手不動産賃貸会社で7年間勤務後、不動産管理会社に転職。11年不動産管理会社を設立。24年に会社売却し、第二の人生として新たなスタートを切る。愛犬4匹(トイプードル、チワワ)と暮らす。

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