あけましておめでとうございます。本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。昨年はみなさんにとって、どんな一年だったでしょうか。最近では物価の高騰をはじめ、電気代やガス代、灯油代の値上がりが厳しいですね。
自分が外出していても、家で帰りを待つペットがいると、冷房や暖房を切るわけにはいかず、どうしても光熱費は高くなります。そこで今回は、光熱費の節約につながる部屋選びについてです。
中部屋+断熱カーテンで、冬も賢く温かく
賃貸の希望条件で人気なのは「最上階」「角部屋」などですが、光熱費を考えると、少し違う条件の方がいい場合があります。まず一般的には、犬は寒さに強く、暑さに弱い。ネコは寒さに弱く、暑さに強いと言われています(犬種・猫種によっての差はあると思いますが)。
暑さ対策としては、部屋にエアコンが完備されているのかが重要ですね。また、窓が対角線上にあれば、風が抜けやすくなり、熱気がこもりにくいというメリットもあります。日当たりがいい部屋は、夏は暑いというデメリットもありますので、エアコンを使用する場合は窓を閉め、日光が入らないように遮光カーテンなどをしておくとよいでしょう。
寒さ対策としては、2階以上の〝中部屋〟がオススメです。要するに、上下左右が別の部屋に囲まれている部屋です。周りの部屋が暖房をつけていれば、ある程度温かく感じられ、自室の暖房の消費エネルギーを最小限に抑えられるはずです。日中は積極的に日光を取り入れ、日が沈んだらカーテンをしてください。窓からの冷気が部屋の温度を下げますので、断熱タイプのカーテンなども良いでしょう。
また、木造アパートは、騒音・光熱費の観点からも、ペットとの同居はお勧めしません。ただし、マンションタイプは湿気がたまりやすいので、除湿器の活用やこまめな換気などを行うことで、カビ対策になります。カビはペットにも有害ですから、気をつけてあげたいですね。
ガス(プロパンや都市ガス)、灯油、オール電化など、さまざまなタイプの物件がありますが、ライフスタイルによっては光熱費がさほど変わらない場合もあります。何を最も重視するのか、優先順位をつけると部屋探しがスムーズにできますよ。
“ペットファースト”の徹底を!
光熱費を抑えた部屋選びのコツをお伝えしましたが、これからペットを飼おうとしている方にお伝えしたいのは、飼うなら〝ペットファースト〟を徹底してほしい、ということです。極端な話、光熱費など気にせず、ペットのためにお金を使えるかどうか、です。例えば犬を飼った場合、毎年の狂犬病ワクチンや予防接種、病院、ペットシーツ、食事、トリミング、保険など、さまざまなお金がかかります。
少し意地悪な言い方になってしまいますが、お金がないなら飼うべきではないのです。飼う=命を預かるということ。かわいい子犬や子猫のときだけじゃなく、老いてもその義務が生じます。その間、10~20年共に暮らすわけです。病気になったらどうしますか?「お金がないから治療しません」なんて無責任な話はありません。飼うという〝選択〟をした以上、飼い主にはさまざまな義務が生じるわけです。
「ペットを飼いたい」――この衝動はよくわかります。ペットショップに行けば、連れて帰りたくなりますよね。しかし衝動的に〝ノリ〟でペットを飼ってはいけません。しっかりじっくり考えてみてくださいね。
それではみなさま、今年も大切な愛犬や愛猫と共に、良い年にしてください。またコラムでお会いしましょう。
【筆者紹介】
津田 芳典(つだ・よしのり)
1980年札幌市生まれ。大手不動産賃貸会社で7年間勤務後、不動産管理会社に転職。11年不動産管理会社を設立。24年に会社売却し、第二の人生として新たなスタートを切る。愛犬4匹(トイプードル、チワワ)と暮らす。