今回は愛犬をトリミングに連れて行った際に感じたちょっとしたお話をしようと思います。

トリミングは見た目だけでなく、ペットの健康維持においても大切です。サロンによって施術メニューは異なるでしょうが、シャンプーやカット、爪切り、肛門腺搾りなどをしてくれます。予約時間に預け、終わったら引き取るというのが一般的な流れです。

施術前、施術後は、サロンのケージに入れられていることがほとんどです。私の愛犬が通っているサロンも例外ではないのですが、ある日、天井が高いケージに入れられているわんちゃんを見かけました。一見、広いケージは快適かと思いますが、それは大間違いです。飛び跳ねるスペースがあるが故にパテラになってしまうリスクがあるなと、率直に感じました。

パテラ(膝蓋骨脱臼膝)は、膝の骨が外れたりずれてしまう病気で、ジャンプや二足立ちは発症リスクを高めると言われています。(トイプードルやチワワ、ヨークシャテリアは2匹に1・5匹がパテラを発症するとも言われています)

サロンを批判するつもりは全くありません。サロンのスタッフは、あくまでもトリミングをすることが仕事ですから、そこまで配慮すべきとは思いません。

私はサロンのスタッフに、パテラのリスクを説明し「天井の高さがないケージに入れて欲しい」と伝えました。それでいいのです。

ペットホテルも同様です。宿泊料金の高い〝広い〟部屋は、愛犬のストレスが軽減される代わりに、パテラ発症のリスクは高まる可能性があるということを覚えておいてください。その上で、狭いケージでペットホテルに預けるのか、旅行に連れて行くのか、飼い主がしっかりと判断してください。個人的には、ペットにとって留守番も移動もストレスだと思いますけど。

また、私の愛犬は肌も敏感ですから、シャンプーは「これを使ってください」といつも使っているシャンプーをサロンに持参しています。皮膚トラブルの予防です。これも、サロンスタッフには分からないことですからね。

飼い主として愛犬の健康を第一に、お店に無理のない範囲でお願いすべきことはお願いする、これが私のスタンスです。トリマーであればシャンプーやカットでペットの健康を守る、ペットホテルのスタッフであれば、事故無く安全に預かる、散歩や食事の世話をする。それ以上のことを求めてはいけません。飼い主が知識を身に付けることこそ、大切なペットを守る近道ではないでしょうか。

【筆者紹介】
津田 芳典(つだ・よしのり)

1980年札幌市生まれ。大手不動産賃貸会社で7年間勤務後、不動産管理会社に転職。11年不動産管理会社を設立。24年に会社売却し、第二の人生として新たなスタートを切る。愛犬4匹(トイプードル、チワワ)と暮らす。

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