【筆者紹介】
津田 芳典(つだ・よしのり)

1980年札幌市生まれ。大手不動産賃貸会社で7年間勤務後、不動産管理会社に転職。11年不動産管理会社を設立。24年に会社売却し、第二の人生として新たなスタートを切る。愛犬4匹(トイプードル、チワワ)と暮らす。

ペットの需要は増える一方、ペット可物件はまだまだ多くない

本日より、ペットに関するコラムを2週に1度、執筆させていただくことになりました。

この20年の歳月の中で、不動産賃貸市況はペットとの共存、特に犬や猫においては、どんどん増えていきました。これは現在進行形です。

数年前までは、単身の方のペット飼育が多く見受けられましたが、昨今では、家族世帯の方でもペットと一緒に暮らすケースが珍しくなくなってきました。

しかし、需要に対して、供給元である賃貸物件においては、まだまだペットの受け入れを認めない物件が数多くあります。

なぜ受け入れ態勢が少ないのか――。

実は私は、トイプードルやチワワといった小型犬を、5匹飼っています。コラム上の表現ですので〝○匹〟や〝飼う〟という言葉を用いていますが、本音としては〝ワンちゃん5人と一緒に暮らしている〟と例えたいほど。それぐらい、現在はワンちゃんや猫ちゃんが好きです。

現在は、というのは、もともと私は犬がすごく苦手で、近寄れないほど抵抗がありました。

そんな私が1匹飼うようになり、2匹飼うようになり……気付けば5匹となりました。5匹もいると、さすがになにか物音があれば、誰かが吠えたり、それに反応してまた違う犬が吠えたりと、騒音はまぬがれません。そのため、賃貸物件には住んでいません。

そういったさまざまな制限はありながらも、彼らは家族であり、それぞれが愛しい存在です。毎日が癒しでもあります。

ペットが楽しく幸せに暮らせる「住まい」や「社会」の実現を目指す

一般的に、賃貸物件でマンションやアパートなどの共同住宅において、多頭飼いは受け入れてもらえないのが99%だと思います。

1戸建ての賃貸であっても、相当古い物件などでない限り、賃貸物件の損耗が通常賃貸に比べ、飛躍的に増す可能性を持つことから、断られるケースが多くあります。

〝賃貸でペットと一緒に暮らす〟というのは、部屋を探す人からは見えないことかもしれませんが、実は色々と制限がかかっているのが実態です。

好きなところに住めるわけではないこと、退去時などにペットの件で、大家や管理会社とトラブルになってしまう可能性があること、「ペット可」であっても、騒音問題やマナーは、どれほどの範囲で認められているのかということ……。他飼育者がどれぐらいいるのかなど、気にすべき点はそれなりにあると思います。

しかし、これらも突き詰めれば、シンプルに「騒音問題」と「お部屋の借り方」、この2つに集約されると考えます。

そして飼育者として忘れてはいけないのが、共同住宅でペットと生活を送る上で、人間だけでなくペット側にも少なからず、ストレスがかかる可能性があるということです。

つまり、ペットを飼う需要は増えているけど、社会の構図としては〝まだまだペットOKと認められていないことが多くある〟ということです。

むしろ、騒音や外での排泄問題については、どんどん厳しくなっている印象があります。

それでもペットとの暮らしは、癒され、幸せなものです。ただ「可愛い」「楽しい」だけでなく、日本で飼うというマナーについても注意を払い、なにより、彼ら(ペット)自身が楽しく生活してほしいと願います。

私からは不動産屋として、ときには大家視点で、自分自身の5匹のワンコとの生活についてなど、ペットに関しての思うがままを執筆していければと思っています。今後、ぜひ読んでいただけたらありがたいです。また、興味を持っていただけるような執筆をしていきたいと思います。

ペットと共存されているすべての方へ、わんにゃんライフをより快適に過ごしていけるよう、私のコラムを通じ、何かの役に立てたら幸いです。

初回で少し長くなってしまいましたが、今回はこの辺で終わります。また更新しますね!

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